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中川整形外科のまじめな話① ~問診票:診察の流れ~

第100回の時に宣言しましたし、プロ野球のoffシーズンはネタが苦しいので内輪事情を・・・

当院は、初めて(久々に)受診して頂くと問診票をお願いしています(大方の病院でそうでしょうが)。

当院での診察の流れは、どんな症状があるかを聞いた(問診票)上で、こちらが知りたい内容を聞きます(ここまでが問診)。患部を見たり触ったりして、概ねの診断を付け(診察)、画像等で確認します(検査)。そこから治療法を提示します(たぶん一般的な流れです)。

診断治療に向けて一番欲しい情報は、その患者さんがどういうきっかけで来院されたかです。具体的にはA『来たのが”今日”である理由』とB『その痛みでどう困るか?』が一番知りたい事です。

問診票の内容が『さっきこけて血が出た』『昨日こけて〇〇が痛いから来た』だとすると、これだけでA,Bともにほぼ明白です。なので、すぐに診察に移れます。

一方『なんか知らんけど1週間前から首がいたい』という問診票の情報を頂いたとします。しかし、先のA,Bは分かりません。なので聞きたい内容をいくつか追加してお尋ねします。

case1『痛みはましにはなってるけど違和感が残るので心配で来た』

case2『だんだんひどくなって首が回らなくなった』

こういった情報がもらえれば、診断を付けた後の治療について考えることができます。両方とも診断が寝違いであっても、case1なら、A『ちょっと時間ができたし、または近所に整形外科があるし』B『心配』だから来院されたのでしょう。診断がつけば、痛みが困らなければ安心して経過を見られる方もおられます。一方case2であれば、A『痛みの我慢の限界が来て』B『仕事(生活)の支障が大きくなってきた』から来院されたと推察できます。同時に痛みを取る方法を考える必要が出てきます。

問診票を書いて頂いたのに、さらに診察室でお尋ねすることがありますが(くどいのは自覚しています)、一番いい治療を考えるためだと思ってお付き合いの程お願いします。

長文でした。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

中川和也 拝