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駄文 ~ 抜いた大根 ~

『抜いた大根は生きていますか?』

『そう思った理由も答えてください。』

とある小学生の授業でこんな問題が出たという話を聞きました。

 

さて、どう思いますか?答えはありません(色々な考え方があります)。まずは考えてみましょう。最後はちょっとだけ死生観に繋がっちゃいますので、ある程度の覚悟を持って先に進んでください。

 

 

 

 

①『生きている』と答える立場から…

娘に聞くと即答でこれでした。答えを聞くと、『植物も生きてるよ』でした。『抜いてても?』と聞いても『調理したら食べられるから』と答えました。この考えは私も大好きです。

その他にも、『ちゃんと栽培すれば育てられた』経験を元にした意見もあるようです。

 

②『死んでいる』と答える立場から

シンプルに『手を加えないと経時的に鮮度が落ちるから』です。抜いた時点で、地中から栄養を接種ができなくなります。私のはじめの即答はこれでした。

 

③生か死か…

本気で考えた結果、私は二択で選べといわれるとやっぱり『死』ですね。

 

抜かれた時点で『補食されるのみ』だからです。

新鮮なら『動物や虫や細菌』に食べられ、鮮度が落ちると『虫や細菌』に食べつくされます。そして、余程の運が無ければ抜かれた時点で自生できません。

 

④二択ではなくて…

抜かれた時点では、『まだ生きている』や『死に行く命』が正しい気がします。

 

そもそも植物は、根が地に埋まっている内は、地から栄養を『自ら』摂取し、太陽光を利用して呼吸を行います。植物は一般的にはそうして自生していると習った気がします(30年ほど前に…)。だから踏まれた植物は折れなければ自然に復活する可能性があります。

 

逆に、抜くと栄養摂取が自らできなくなります。

ある程度栄養が残っている期間(腹がへってくるまで)は、栽培すれば育つこともあるため生きていると言えるかもしれません。しかし、大根は移動できません。『たまたま抜かれた後で栄養を与えられて復活した』みたいな。大根の気持ちは、ラッキーなだけではないでしょうか。大根の気持ちも聞いてみたいものです。

 

しかし、大根は抜かないと食べられません(虫や草食動物は抜かなくても葉っぱを食べてますが)。その時点から『鮮度が維持されているうち』は、『食べられます』。

一定時間が経つと『食べられなくなります』。なぜなら腐るから。腐るとは細菌が増殖して元の物から変質しているそうです。『変質した物+細菌』を食べたらお腹をこわすらしいです(食中毒、場合により致命的になる)。幸い腐った食品を食べた経験はないため、実際にどうかは経験はありません。しかし、動物も匂いで食べられないと察知し食べません。腐った食品を見ても本能的に食欲はわきませんし、一般的にそう言われるものを食べる度胸もありません。

 

⑤結論

★人間や動物都合だと、抜かれても食べられる間は生、食べられなくなった時点で死ですかね。

★大根の気持ちはどうなんでしょう。抜かれた時点では、生死どちらの気持ちでいるんでしょうか?

★出題者の意図は知りませんが、死生観について考えさせられるいい機会になりました。

中川和也 拝